2013年10月27日

3連休のスタートは人気作品目白押し! 7日目(12日)レポート 映像館編

映画祭7日目は3連休の初日。清々しい秋晴れの土曜日でした。

今年の映画祭の大人気プログラム続々登場!

映像館の1本目はシリーズ企画の“東京フィルメックスinしんゆり”の上映とトークがありました。
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今年は昨年のフィルメックスのコンペティション部門に出品されていた中国のハオ・ジェ監督の『ティエダンのラブソング』が上映されました。
ハオ・ジェ監督作品は以前にもフィルメックスとしんゆり映画祭で上映しましたが、覚えていますか?

監督デビュー作の『独身男』でしたね。2011年です。今回の作品は監督2作目です。
ハオ・ジェ監督と中国映画の今はどうなっているのか、気になるお話を、上映終了後、東京フィルメックスプログラムディレクターの市山尚三さんをお招きしてのトークで聞くことができました。
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前作の『独身男』は検閲を一切通さず作られたこともあり、中国国内で一般公開されることはありませんでしたが、今回の『ティエダンのラブソング』は、なんと、しんゆり映画祭が終わったすぐ後の10月18日より中国国内の映画館(中国にはミニシアターがなく、シネコンがほとんど!)で公開が始まるとのこと。なんともタイムリーな!
制作予算も前作よりアップし、インディペンデント映画の新星から、劇場公開作品の監督となっていたハオ・ジェ監督なのでした。

中国の北西部、内モンゴル周辺の地域に、ハオ・ジェ監督の出身地があります。
ハオ・ジェ監督の2作品はどちらもご自身の地元周辺の地域の庶民の人間模様を描いたもの。
ジャ・ジャンクー(『プラットホーム』『世界』『長江哀歌』などの監督)登場以降、近年の中国インディペンデント映画界では、地方を描いた作品が増えてきたそうです。
中国国内での劇場公開が決まった本作は、地域に伝わる伝統芸能の“二人台(アルレンタイ)”というお芝居の劇団を物語の中心に据えました。劇場公開映画の題材として「地方の伝統芸能」を扱うことは大変めずらしく、スター俳優も出演していない本作に、市山さんも「どんな人たちが観に行くのか」とても興味深く思っているそうです。

主人公も“二人台”の劇団のメンバーという設定ですが、演じているフォン・スーさんも実際に“二人台”の役者さんなのだとか。劇中劇で伝統芸能であるこのお芝居を演じられる映画俳優はなかなかいないので、本物の“二人台”の劇団員の方を抜擢する必要があったようです。
フォン・スーさんは本作をきっかけに、なんと次回の映画出演が決まっています。北京の名門映画大学出身の人が多い中国映画界で、伝統芸能からの映画進出は異色の存在なのだそうです。

広大な中国だけあって、作られる映画のバラエティーも豊富。数多くの映画作品を観ることができれば、テレビや新聞が伝えていることだけではない、本当の中国の姿が見えてきそうです。しかしながら近年、東京の映画館でも、本作のような小さいながらもユニークな視点を持つ中国映画が一般公開される機会が減っています。
もっと中国映画を楽しみたい!という方にお役に立つとっておきの情報も、市山さんが教えてくださいました。
まず、今回の『ティエダンのラブソング』を製作した「ヘブンピクチャーズ」という会社について。近年、ハオ・ジェ監督のような新進気鋭の映画作家の作品の製作を積極的に手がけており、ここから数々の作品が世界各国の映画祭にも出品されているそうです。
気鋭の中国映画を東京で楽しむ機会として、11月30日(土)より開催の“中国インディペンデント映画祭”もあります。

そして、この秋日本で行われる国際的映画祭の一つで、市山さんがプログラムディレクターを務める“東京フィルメックス2013”です!
中国映画はもちろん、新進気鋭のアジア映画を集めたコンペティション、世界の最新の映画動向がわかる秀作の招待上映に、日本の名画の特集などなど、珠玉の映画が大集合です。
有楽町で11月23日(土)から!
シネマウマも絶対行くウマ!
公式チラシも各地で配布されています。川崎市アートセンターにも置いてありますので、もらいに行くウマ!

映像館2本目は『箱入り息子の恋』。映画祭での2回目の上映。続く3本目に、今年の最速完売プログラム、大島渚監督作品『愛のコリーダ』の上映がありました。

4本目はシリーズ企画“スクリプター白鳥あかねの映画人生50年+(プラス)”の『ダブルベッド』の上映とトークがありました。
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80年代の日活ロマンポルノ作品。監督は藤田敏八。カラッとした人物描写とユーモアを交え、ともすればドロドロしそうな男女のドラマをさっぱりとした作品にまとめた傑作です。

上映終了後は本作の脚本を書かれた荒井晴彦さん、主演俳優の柄本明さん、当時スクリプターを務めた映画祭代表の白鳥あかねが登壇してトークショーが行われました。
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“スクリプター白鳥あかねの映画人生50年+(プラス)”とは、毎年1本、白鳥あかねがかつてスクリプターとして関わった作品を選び、ゆかりのゲストを招いて上映とトークを行う企画です。トークは、上映作品の制作当時のエピソードや、制作現場体験者の視点から、監督や出演者の人間像に迫る内容となります。
そのため、まるでどこかのバーか自宅でグラスを傾けながら、思い出話にひたるかのような、リラックスした雰囲気でトークが進行。話が脱線することもしばしばありますが、どれも映画ファンなら思わずクスッとしてしまうような、とっておきのネタ満載です。

話は藤田敏八監督の人間像に。
本作『ダブルベッド』について「僕が観たパキさんの作品の中では最高傑作」と柄本さん。
柄本さん曰く、撮影現場では「ウジウジ言っていて何しゃべっているのかわからない」パキさん。演出や指示もあまりはっきりと出さなかったようですが、出来上がった作品は「とにかくカッコイイ」。「時を経ても、色褪せない魅力があり、何十年も経た後で観ても新しい」と白鳥。
日活ロマンポルノは通常、750万円程度の低予算で1週間から10日程の短期間での撮影期間で制作されていましたが、藤田監督の作品だけは予算も多く、撮影期間も通常の倍はもらえたそうです。
映画業界での生き残りをかけて、ロマンポルノ路線に事業転換した日活。当時の会社の状況についても触れられました。
経営側やプロデューサーに、制作現場出身で映画のことをよくわかっている人たちがなっていたことや、低予算、短期間で裸のシーンを入れるという条件を満たしていれば、自由な表現ができたので、質の高い作品を残せたり、監督や脚本家など、制作現場での職に就く若手が挑戦しやすく、力を伸ばすことができる環境だったようです。
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荒井さんが脚本を担当した作品では一番多く出演しているという柄本さん。「脚本を書くと主人公が自分に近くなってくる。そうすると歳も近いし、柄本にやってほしいなと思う。」と荒井さん。
由布院映画祭のシンポジウムでのエピソードなどの話題に触れながら、話は柄本さんの演技論へ。
「役者は(台本に)書いてあることを読むという不自然なことをやっている。(監督に)自然に演じてくれと言われることがあるけれど、不自然なことをやっているのに自然にやれって言われても無理な話だよね。」と柄本さん。

トークは、荒井晴彦さんの監督作品の『身も心も』や柄本明さんが監督された『空がこんなに青いわけがない』のことにも少し触れました。慣れぬ監督業に初めて挑戦するお二人を支えてきたのは、スクリプター白鳥あかね。それぞれの監督作品をしんゆり映画祭で上映したらいいのに、という話も出ました。お二人ともしんゆり映画祭へは3回目のご出演。4回目、5回目が期待できそうです…。

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客席からの質問タイム。お客さまから荒井さんへの「この作品の脚本を執筆する中で苦労された点や、時間をかけたところは?」という質問に、「原作がほとんど無いので(中山千夏が原作とクレジットされていますが、実際に小説「ダブルベッド」から使われている箇所は少ない)、どういう話にしたらいいのか決めるまで悩みました。」と荒井さん。現在公開中の映画『おしん』の脚本の山田耕大さんが当時の企画部にいたので、一緒に悩みながら書いたそうです。「今思い返すと実力がそんなに無かったのかも。(大谷直子さん演じる主婦の物語以外にも)若い女の子をくっつけて、ゴダールのまねなんかもして、苦しかった感じがしますね。今だったら岸部(一徳)と柄本と大谷直子の3人だけで押せますね。あのころはそんなに力量が無かった。」

最後に荒井さんと柄本さんから、近況として現在公開作品を紹介していただき、トークは終わりました。

柄本さんの出演作『許されざる者』『飛べ!ダコタ』が現在公開中です。『飛べ!ダコタ』は川崎市アートセンター アルテリオ映像館 で、11月2日(土)から1週間上映されます。

荒井晴彦さん脚本の『共喰い』もシネマート新宿で公開中です。「“女は強い”という映画」なので女性の方にぜひ観ていただきたいとのことです。

映像館も力のある作品とトークがたくさんだったウマ!
小劇場はどうだったのかな? 覗いてみるウマ!

小劇場のレポートはこちらへ
posted by シネマウマ at 01:00| Comment(1) | TrackBack(0) | 映画祭レポート
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