2012年10月20日

【映画祭レポート】7日(日)活弁、トーク、盛りだくさんの川崎市アートセンター初日!

7日(日)、映画祭2日目レポートです。

この日から、映画祭会場は川崎市アートセンターです。
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並木の色が、秋の訪れを感じさせますね。

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アルテリオ映像館では「ロボット」「シグナル〜月曜日のルカ」「勝手にしやがれ」
「セイジ 陸の魚」が上映されました。

「勝手にしやがれ」上映後に、「シネマテークたかさき」支配人・志尾睦子さんによる
ゲストトーク「デジタル化ーシネマテークたかさきの取り組み」が行われました。
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高崎映画祭代表・総合ディレクターでもある志尾さん。1987年創設の同映画祭は第26回を
数え、KAWASAKIしんゆり映画祭の先輩格的な存在です。

第13回時に学生ボランティアスタッフで参加し、今や映画祭と、市民主体で立ち上げたミニ
シアター「シネマテークたかさき」も運営する志尾さんのお話は、お客さまのみならず、
市民スタッフにも興味深々の内容でした。

シネマテークたかさきにも押し寄せた昨今のデジタル化の波、その上で「映画館を残す」という
道を選んだこと、最盛時は上映本数85本を数えたという高崎映画祭を続けてきた意味など、
一つひとつのエピソードがKAWASAKIしんゆり映画祭や映画館関係者に響くもので、永久保存版の
内容。

お客さまには「映画館のデジタル化」の問題は、少しわかりにくいのではないか…と思っていた
ところ、「いつも10月になるとしんゆり映画祭を楽しみにしている者です。映画祭の運営が大変
という話を聞いて、ぜひ続けてほしいと思っているのですが、観客の私たちにお手伝いできる
ことはあるのでしょうか(要旨)」という質問が上がりました。

それを受けて、客席にいた白鳥代表が「涙が出るほど嬉しい質問」と、ボランティアスタッフの
現況と、続けることの意義を語るなど、お客さまも映画祭(映画館)を支えていることを改めて
実感した一幕でした。

「『映画館をやっている意味はあるんだろうか』と考えると落ち込むけれども、やはり、悲壮感
漂うところにお客さまは来ないと思うんです。私たちが引っ張って、『映画って面白いですよ』と
言い続けることが一番大事。映画館も映画祭も、絶対に閉じてはいけないと思うんです」。

「(映画祭創始者の故・茂木正男さんが)『絶対に休んじゃダメだ、止まったらそこでまたそこで
ゼロになってしまうから。とにかく、苦しくても止まってはいけない』と言い続けていて、今、
そういうことなんだ、って思います」と、続けることの大切さを説く志尾さん。

続けた上で市民の理解も深まり、代理出席の多かった授賞式にも今や多くのゲストが来てくれる
などの結果が現れているそうです。

ちなみに、KAWASAKIしんゆり映画祭は今回で第18回。「第18回のころは、高崎映画祭も転機の
ころでした(笑)」(志尾さん)。

最後にシネマウマくんたちが登場!「うちも真似したい」と志尾さん。シネマウマも継続、進化、
前進あるのみ!

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ところ変わって小劇場では二本立て「月世界旅行」「アントニーとクレオパトラ」を上映。
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ボランティアスタッフ・松下君の力作は映画祭終了まで会場を彩りました♪


昨日に続く満員御礼が出ました。ご来場ありがとうございました!

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ジョルジュ・メリエスの「月世界旅行」は1902年、「アントニーとクレオパトラ」は1913年作。
100年前の映画を大画面で、しかも活動弁士・澤登翠さんの活弁と、新垣隆さんのピアノ伴奏
付きという贅沢、至福の映像体験でした!

奇術師で人を驚かせるのが好きだったというメリエスが100年前に作り上げた物語は、まさに
奇想天外でユーモラス! えー!ロケットが目に刺さるの!? 何あの異星人??

11分と短い時間が嘘のように、会場全体が「映画史上初のSF映画」に見入りました。

続く「アントニーとクレオパトラ」はローマ帝国とエジプトを舞台にした壮大な歴史物語。
100年前とは思えない、躍動感あふれる活劇でした。

上映後、澤登さんを迎えてのゲストトークが行われました。日本を代表する弁士として国内外で
高い評価を受ける澤登さんは、「生れてはみたけれど」(第6回)、「キッド」(第8回)、
「男性と女性」(第17回)に続き、KAWASAKIしんゆり映画祭では4回目の登場。
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「クレオパトラは『美人』のイメージがあるのに、この映画では……ちょっと太めですね?」と
いう白鳥代表の質問に会場から笑いが。確かに、この映画のクレオパトラはちょっとぽっちゃり系
で、奴隷役の女優さんのほうが美人……。

「無声映画では『やせているのが美』という認識はない気がします。また、イタリアの映画
なので『ローマの敵、悪女』というイメージで作られたのでは?ローマ人のクレオパトラ観が
投影されていたのでは」と澤登さん。「クローズアップが無い」など無声映画の特徴や時代背景、
活弁のセリフをつけることの苦労、声色の変え方などを、ときにセリフを披露しながら語って
くださいました。

当時きちんとした映画用台本はなく、口頭で監督が伝えていたのではないか?という話から、
白鳥代表もマキノ雅弘監督や山田五十鈴さん、森繁久彌さんの現場に見習いで付いたころの
エピソードを披露。映画の知的好奇心が刺激される対談でした。

「無声映画は当時の人々の考え方、風俗、歴史、文化がいっぱい詰まっている。楽しみながら
いろいろな発見ができるので、ありがたい仕事をさせていただいていると思っています」
(澤登さん)。
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インドの超絶トンデモストーリーに始まり、映画館や映画祭についての熱いトーク、
100年前の映画、などなど、アートセンターは初日からもりだくさん。シネマウマくんの認知度も
上げていきたいな。以上、7日(日)、2日目レポートでした!
posted by シネマウマ at 15:27| Comment(0) | TrackBack(0) | 映画祭レポート
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